【Bob’s Red Mill】私が見たBobさん

ボブズ・レッドミル(Bob's Red Mill)

私がBobさんにお会いしたのは二回あります。一回目は、オレゴン州ミルウォーキーの本社工場を見学した時。

お店にいたBobさん

工場を一通り見て回ってから、お店に行ってお土産などを買い、その後併設のカフェテリアでランチを買って二階で食べていたら、ボブさんもそこで食べていました(笑)会社はもう従業員に譲ったので自分は社長ではないけれど、毎日工場に来てカフェテリアで食べるのが彼の日課だったようです。静かに一人食べておられたので、邪魔をしてはいけないと、そっと遠くから見ているだけだったのですが・・。


二回目は、2018年にNatural Food Expo Westという大きな食品展示会が毎年あり、それに参加したときのことです。
そこにはものすごい数の会社が参加してブースを出していたのですが、Bob’s Red Millもその一つでした。

 

私がそこに行くと、Bobさんと一緒に写真を撮れる、という行列があったので、私もそこに並びました(笑)私の番が来て、さっと写真を取って終わるのかと思えば、ものすごく丁寧に私に話しかけてくれて、私が日本への輸出販売をしていると言うと、お付きの人に何やら真剣に話していました。そして、他の人に恐縮なほど長く話したあと、専属のカメラマンで写真を撮り、その写真はその場で無料で引き伸ばしてくれて、なんでも交換できるお店のクーポンと商品サンプルいくつも、そして当時出したばかりの立派なレシピブックも無料でくれました! その気前の良さには、本当にびっくりでした。他のブースもいろいろと回りましたが、そんな気前の良さと誠実さで迎えてくれたところはなかったからです。

ボブさんは、写真の通り、とても性格の穏やかで理知的、上品な方でした。90歳は超えていたでしょうに、頭脳もまったく明晰でした。私は当時、グルテンフリーを実践していて、「小麦は毒!?」という本さえ書いたこともある人間でしたので、小麦を食べる人間は慢性病だらけで長生きできない、と思っていました。それが、この小麦を毎日食べているという人間が、身体の病気も認知症にもならず、矍鑠(かくしゃく)とされていることに、ただただ不思議で、自分の考えを改めざるを得ない思いでした。

 

ボブさんは、お店でもそうでしたがブースでもとても愛されていて、周りの人々が肩を叩いたり、声をかけたりされていました。彼は、会社の有名アイコン、ということもありますが、それ以上に人徳があふれ出ているような風貌、そしてその笑顔はとてもチャーミングで周りが愛さずにはいられない存在だというのがよく分かりました。

あれから4年になりますが、2020年にコロナウィルスがまん延して以来、そういう大きなイベントもなくなったため、ボブさんを見かけることもできなくなりました。

しかし、彼が病気だとか亡くなったとかいう話は聞かないので、おそらく今も元気にされているのだろうと思います。彼が亡くなったら、私も含めて世界中の人がどれだけ悲しむだろうと考えると、そういう訃報を聞かないよう祈るような気持ちでいます。奥様は昨年亡くなられてとても気落ちしておられるそうですが、彼にはできるだけ幸せで長生きしてほしいものです。

 

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